世界文化遺産『富士山』構成資産 | 三保松原を知る | 世界文化遺産構成資産 三保松原

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神聖で荘厳な姿の富士山は、山頂への登拝、山麓の霊地への巡礼を通じて、富士山を居処とする神仏の霊力を獲得し、自らの擬死再生を求めるという独特の性質を持つ富士山信仰を育み、また、海外の芸術家にも影響を与えた浮世絵など、多くの芸術作品に取り上げられてきました。

信仰の対象・芸術の源泉である富士山は、世界でも高く評価され、平成25年6月、世界文化遺産に登録されました。富士山世界文化遺産は25の資産・要素で構成されます。三保松原を除く24の構成資産が富士山域とその周辺であるのに対し、三保松原だけが富士山から40km以上離れた構成資産として登録されたのは、平安時代から積み重ねられた富士山と三保松原を表現した数々の絵画や和歌が、芸術の源泉・信仰の対象として富士山との関係性が深く、構成資産に相応しいと評価されたためだと考えています。

世界文化遺産登録にあたっては、皆様に多くの応援や助けをいただきました。
心からの感謝を申し上げるとともに、それに恥じぬよう、
この素晴らしい三保松原を末永く受け継いでいきます。

ユネスコ世界遺産委員会

平成25年6月22日、カンボジアのプノンペンで開催されたユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の世界遺産委員会において、富士山の世界文化遺産リストへの記載が決定しました。それに先立つ平成25年4月30日、ユネスコの諮問機関であるイコモス(国際記念物遺跡会議)は、三保松原の構成資産からの除外を勧告しており、世界遺産委員会においても、その旨のプレゼンテーションが行われました。三保松原危うしの空気でした。

しかし、討論に入ると、ドイツを皮切りに「三保松原」を応援する発言が続きました。「文化的価値に距離は関係ない」「富士山の代表的な景観地であり重要な地点である」「芸術の源泉の地である」など、日本の考え方を理解した国々の発言により、除外勧告が覆り見事逆転登録が実現しました。感動の瞬間でした。